軽井沢の白樺林に溶け込む山荘の門

Custom Projects — 施工事例

Mountain Estate

山荘の門 — 軽井沢

Location — 所在地
軽井沢町(長野県)
Completion — 竣工
2023年
Main Materials — 主な素材
白樺・石
Scope — 規模
山荘エントランスゲート設計

The Brief — 設計の背景

Almost Invisible
In The Forest

森に溶け込み、ほとんど見えなくなる門

軽井沢の別荘地、白樺林に囲まれた敷地に建つ山荘のオーナー様より、 「門があることを主張しない門」という一見矛盾したご要望をいただきました。 周囲に自生する白樺の木立と調和し、霧の深い朝には輪郭が滲むように佇む—— そんな入口構造物の実現が、このプロジェクトの出発点です。

最大の課題は、軽井沢特有の厳しい高原気候でした。積雪、凍結、寒暖差の激しい環境下でも 美観と強度を保つため、柱の足元には御影石の基礎を組み、白樺材には北国仕様の 防腐・撥水処理を重ねて施工しました。構造材の割付は、あえて周囲の樹間隔に合わせて不規則にし、 人工物である門が自然林の一部として呼吸するように設計しています。

竣工後、深い霧の朝にはこの門はほとんど視認できなくなり、晴れた日には木漏れ日を受けて 輪郭を取り戻します。季節と天候によって存在感が変化する、森と呼応するゲートが完成しました。

霧に包まれた白樺の森とエントランス

A Closer Look — 霧の中の輪郭

Dissolving
Into Mist

朝霧が立ち込める時間帯、白樺の柱は周囲の木立と見分けがつかなくなるほど溶け込みます。 この「見えなさ」こそが設計意図であり、施主様が最も気に入っている瞬間だと伺っています。 自然と建築の境界を曖昧にすることが、この山荘における門のかたちでした。